「究極の美味しさは産地にあり」
東北各地にある豊かな農林水産資源と多種多様な美酒。それを育む自然と伝統文化、あたたかな人々。
五感で東北の未知のおいしさに出会う旅プロジェクト、「テロワージュ東北」の一端を紹介するイベント、「テロワージュ東北ナイト in 大阪」が、2月24日に開催されました。
「テロワージュ東北」は、私たち東北絆テーブルが取り組んできたツアープログラム。『テロワージュ』とは、〝気候風土と人の営み〟を表すフランス語、「テロワール(terroir)」と〝食とお酒のペアリング(結婚)〟を表す「マリアージュ(masiage)」を組み合わせた造語です。東北を訪れ、生産者の皆さんと語らったり、ふれ合ったりしながら、豊かな山海の幸と美酒を楽しむプログラムです。
今回は「東北食材を知り・味わい・楽しむ~東北の産地とつながる夜~」と題して、大阪の会場と、宮城・福島の生産者さん2拠点をライブ中継でつなぎました。大阪の方々と生産者さんとの直接交流をしながら、食と酒を楽しんでいただき、東北の産地にふれるイベントとなりました。
東北の生産者とつながる
産地中継から五感で味わう東北の食と酒
登壇者: 株式会社仙台秋保醸造所 代表取締役 ⽑利 親房⽒
岩⼿:CHEFʼS WANT 代表 渡邉 昌也⽒
宮城:⼀般社団法⼈東北絆テーブル代表理事 千葉 ⼤貴⽒
福島:⼀般社団法⼈Cool Agri 代表 ⼤野 栄峰⽒(オンライン)
中継先: 宮城:⼀般社団法⼈フィッシャーマン・ジャパン 阿部 勝太⽒
三浦農園 三浦 隆弘⽒
有限会社佐々⽊酒造店 佐々⽊ 洋⽒
福島:株式会社会津地鶏ネット 菅野 久稔⽒
お料理
・森のレバ刺し 塩釜の藻塩 (岩手・宮城)
・ジャージー牛モッツァレラのカプレーゼ (岩手)
・ソーセージのグリルとカボチャのピュレ マイクロハーブのサラダ (岩手・宮城)
・長芋とベーコンのロースト バーニャカウダ (岩手)
・銀鮭とワカメのグラタン(宮城)
・短角牛のタリアータ ワイン塩 エゴマスタード(岩手)
・りんごポークのロースト 山葡萄ピュレ (岩手)
・会津地鶏のセリ鍋 <〆平飼い卵の雑炊>(福島・宮城)
・桃のコンポート、ジャージー牛フロマージュブラン(福島)
お酒
ビール: ・キリンビールタップマルシェ 遠野ホップ
ワイン: ・秋保ワイナリー(宮城県仙台市)
バンジーシードル甘口2021、甲州シュールリー2021、ヤマソービニオン2021
日本酒: ・佐々木酒造店(宮城県名取市)
宝船浪の音 純米酒 閖、宝船浪の音 純米吟醸 吟のいろは
・鈴木酒造店(福島県浪江町)
イベントでは東北の産地の取り組みを紹介する地域プレイヤーによるトークセッションに始まり、オンラインで現地の生産者と繋ぎながら、「東北のマリアージュ」を感じていただけるお料理とお酒をお召し上がりいただきました。
産地中継の1箇所目は宮城県石巻に拠点を構えるフィッシャーマン・ジャパン阿部さんからスタート。石巻で水揚げされた海産物を使った「長芋とベーコンのロースト バーニャカウダ・銀鮭とワカメのグラタン」を味わっていただきながら、震災以降のフィッシャーマン・ジャパンが取り組んできた石巻産地発信活動についてお話しいただきました。
フィッシャーマンジャパンでは、石巻の食の発信だけでなく、日本有数の漁港である石巻の未来を担う担い手育成にも力を入れており、漁業の魅力を発信しています。阿部さんのプロジェクトにかける熱い想いにも触れていただきながら、三陸の豊かな漁場から生まれた味を楽しんでいただけました。
2箇所目の産地中継は、福島県郡山市の⼀般社団法⼈Cool Agri代表の⼤野さん。
農業を憧れる職業に!をスローガンに、福島の食を進化させ、継承するための取り組みについてお話しいただきました。お話しと一緒に味わっていただいたのは、「短角牛のタリアータ ワイン塩 エゴマスタード・りんごポークのロースト 山葡萄ピュレ」。
参加者自身も福島を身近に感じられる活動についての意見が交換され、皆さんも食い入るように大野さんの取り組みに耳を傾けていました。
3箇所目の産地中継は、福島県福島市の会津地鶏ネットの菅野さんと、宮城県名取市の三浦農園三浦さんと、佐々木酒造店佐々木さんのコラボ中継。
頂いたお料理は「会津地鶏のセリ鍋 <〆平飼い卵の雑炊>」で、名取で新しい名産になっているセリを使った地元で人気のセリ鍋を大阪でご披露。会津地鶏と名取セリのコラボレーションを味わっていただきながら、生産者自らが地域ブランドを発信する意義についてお話しいただきました。
大阪の方々にも、東北の食材やお酒の質が高いことを実感していただきつつ、このような東北の生産者と直接接し、話を聞く機会が作れ、このイベントを通じて、「テロワージュ東北」の活動が広がることを期待し、今後も東北の魅力や豊かさを発信し続けていきたいと思います。
テロワージュ東北は、人・食・風景・文化の協奏を世界に発信し、感動の食体験を生み出す活動をこれからも推進してまいります!